香都知神社跡(読み)かつちじんじやあと

日本歴史地名大系 「香都知神社跡」の解説

香都知神社跡
かつちじんじやあと

[現在地名]和歌山市鳴神

なる神社の北東約二〇〇メートルに鎮座していたが、同社に合祀された。故地に「香都知神慶安庚寅」と刻した碑が建つ。「慶安庚寅」は慶安三年(一六五〇)にあたり、このとき合祀されたと考えられる。「日前・国懸神宮本紀大略」所引の同年八月二三日の国造刑部少輔昌長祭文に「見彼石社而問其来由、今書縁起、以進呈是頼宣卿、命于丹羽弥四郎了代、而広大彼石社、造替遷宮也」とみえる。なお延享三年(一七四六)の南紀神社録(和歌山県立図書館蔵)の「香都智神社」の項には「無宝殿建石碑」とある。「延喜式」神名帳は名草なくさ郡「香都カツ知神社」を記すが、文明一三年(一四八一)修補の吉田家本「延喜式」には、「鳴神末社」の注記が付される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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