高頭(読み)たかがしら

精選版 日本国語大辞典 「高頭」の意味・読み・例文・類語

たか‐がしら【高頭】

〘名〙
① 鐙(あぶみ)の部分の名。革緒を通す刺金(さすが)を受け留める金輪。鉸具頭(かこがしら)
※小笠原入道宗賢記(1609頃)「鐙のやないばを惣別かたより・かこくび・たかがしら・さるしり・鳩むねまで」
② 箙(えびら)の端手(はたて)の上部の名。①の形状に酷似するところからいう。逆頬箙(さかつらえびら)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 収穫高・石高・決算・勘定などの数量、数値。
※実隆公記‐長享元年(1487)一一月三日「石原庄収納珍重珍重〈算用状高頭相違事在之間仮請取遣之了〉」
④ 村々の高持(たかもち)百姓の頭。多くの場合庄屋名主肝煎(きもいり))に該当する大高持。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の高頭の言及

【箙】より

…しかし日記,物語類にはなお箙と記して胡籙の意に用い,また箭を盛ったものを胡籙といい,容器のみの場合に箙といったこともあるらしい。
[形状と名所]
 箭を受ける箱を方立(ほうだて)といい,方立に前板・両脇板・背板があり,背板の両端から〈はたて(羽立)〉の蔓(つる)が高く立てられ,上端に高頭(たかかしら)が作られ,はたての間に山道の形に蔓を張り,下方に箭搦(やがらみ),高頭に箭束(やたばね),はたての右に受緒(うけお)の根緒(ねお),左に懸緒(かけお)などの緒所がつけられている。方立の内には鏃(やじり)の先を受ける箭配(やくばり)の櫛形(くしがた)板や筬竹(おさたけ)を張り渡し,方立の前板に角製の蜻蛉(とんぼ)形を飾り付けてあるのが普通である。…

※「高頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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