鯰隈（読み）ナマズグマ

デジタル大辞泉

なまず‐ぐま〔なまづ‐〕【^×鯰^×隈】

歌舞伎の隈取りの一。鼻脇から下部へ、墨で鯰ひげを描くのが特徴。鯰坊主なまずぼうずに用いる。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

なまず‐ぐま なまづ‥【鯰隈】

〘名〙 歌舞伎の隈取りの一つ。「暫(しばらく)」に出る鯰坊主の隈で、陽性の戯隈(ざれぐま)。目から鼻の部に紅を入れ、青黛(せいたい)で眉と鯰ひげを描く。

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の鯰隈の言及

【隈取】より

…《義経千本桜》〈鳥居前の場〉の忠信などがこれである。〈鯰（なまず）隈〉は鼻脇から下部へかけて墨の鯰髭を描くのが特徴で，《暫》の鯰坊主に用いる戯隈（ざれぐま）の一種，同想のものに〈蟹隈〉がある。〈六十三日隈〉〈日の出烏の隈〉〈蝙蝠（こうもり）隈〉など，ひねった趣向のものも戯隈に属する。…

※「鯰隈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」