鳴虫山(読み)なきむしやま

日本歴史地名大系 「鳴虫山」の解説

鳴虫山
なきむしやま

大谷だいや川右岸、日光市街地の南二キロにある。標高一一〇三・五メートル。「堂社建立記」には大懺法だいさんほう嶺とみえ、俗名鳴虫山は湿雲がこの嶺にかかると雨となることから名付けられたとある。今も日光地方では鳴虫山に雲がかかると雨が降るといわれる。日光修験の冬峰の行場で、近くには峰続きの松立まつたて(杵立山ともいう。一〇八四メートル)月見つきみ山・二宮山、勝道が日光山で最初に草庵を結んだ化粧けしよう(華荘・化星)宿などの旧跡がある。鳴虫紅楓は日光八景の一。御幸ごこう天王山てんのやま神社脇から神主こうのす山を経て尾根伝いに山頂に至り、和の代わのしろへ下るハイキングコースがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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