鴻茎村(読み)こうぐきむら

日本歴史地名大系 「鴻茎村」の解説

鴻茎村
こうぐきむら

[現在地名]騎西町鴻茎

村の北部は騎西町場きさいまちばに連なる埋没台地に、南部は見沼代用水左岸の自然堤防上に立地する。北東備前堀びぜんぼり川を隔てて根古屋ねごや村など。村内を岩槻菖蒲しようぶ(現菖蒲町)からおし(現行田市)羽生はにゆうへ抜ける往還が通る。鴻ヶ茎とも書いた(風土記稿)。鴻茎のクキは小高い所、丘などの意で、利根川の乱流した低湿地の自然堤防・埋没台地上にあるのでこの名が生じたという(埼玉県地名誌)。「風土記稿」によれば村内に享保一五年(一七三〇)に築造した利根川除騎西領本囲の堤があるという。芋茎医王いもぐきいおう寺蔵薬師如来坐像の弘治二年(一五五六)五月付修理墨書銘に「武州鴻茎郷戸塚村医王寺」とみえる。田園簿によると田高七八四石余・畑高二七五石余、川越藩領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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