著しい(読み)イチジルシイ

デジタル大辞泉 「著しい」の意味・読み・例文・類語

いち‐じるし・い【著しい】

[形][文]いちじる・し[シク]ク活用の「いちじるし」の変化したもの》はっきりわかるほど目立つさま。明白である。顕著である。めざましい。「―・く身長が伸びる」「―・い進展を見せる」
[補説]古くはク活用であったが、中世ころからシク活用の例も見えはじめ、現代の「いちじるしい」に至る。
[派生]いちじるしさ[名]
[類語]めためた極めて至って甚だごく至極しごく滅法めっぽうすこぶるいともとても大いに実にまことに一方ひとかたならずさんざっぱらさんざんさんざこってりめちゃくちゃめちゃめっちゃ底抜け恐るべきこよなく殊の外ひときわ特段度外れ法外べらぼうとんでもない類がない比類ない無上よっぽど度が過ぎる行き過ぎどえらい飛び切り段違い圧倒的かけ離れる目立つ際立つ引き立つ顕著水際立つめぼしい光る目を引く人目を引く人目につく目に立つ非常大変大層異常極度けた外れ桁違い並み外れ格段甚だしいすごいものすごい計り知れない恐ろしいひどいえらい途方もない途轍とてつもないこの上ない筆舌ひつぜつに尽くしがたい言語げんごに絶する言語ごんごに絶する並並なみなみならぬ強いきついどぎつい手ひどい激しい厳しい手厳しい辛辣すさまじい猛烈痛烈強烈苛烈熾烈しれつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「著しい」の意味・読み・例文・類語

いち‐じるし・い【著】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]いちじる〘 形容詞シク活用 〙 ( ク活用の「いちじるし」がシク活用に転じたもの ) 物事が目だってはっきりしている。明白である。顕著である。また、人についてその性情の顕著なさまをいう。
    1. [初出の実例]「入道もいちじるしき人にて、思ひ直さるる事も有りなん」(出典:源平盛衰記(14C前)三)
    2. 「そもそも目黒不動尊は霊験いちじるしく」(出典:黄表紙・金々先生栄花夢(1775))

著しいの語誌

源平盛衰記」や抄物にはク活用とシク活用の例が併存する。近世においてもク活用が多く、シク活用が一般化したのはかなり後のようである。→「いちじるし(著)」の語誌

著しいの派生語

いちじるし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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