岩槻(読み)イワツキ

デジタル大辞泉 「岩槻」の意味・読み・例文・類語

いわつき〔いはつき〕【岩槻】

さいたま市の区名。旧岩槻市域を占める。もと大岡氏の城下町で、江戸時代には日光御成おなり街道宿駅として発展。ひな人形を特産

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精選版 日本国語大辞典 「岩槻」の意味・読み・例文・類語

いわつきいはつき【岩槻】

  1. [ 1 ] さいたま市の行政区の一つ。旧市名。太田道灌築城の地で、その城下町として発展。江戸時代は日光御成街道の宿駅・市場町特産物にひな人形がある。昭和二九年(一九五四)市制。平成一七年(二〇〇五)さいたま市に編入され、区となる。
  2. [ 2 ] [ 一 ]で産する「岩槻木綿(いわつきもめん)」などの略。
    1. [初出の実例]「いわつきをひろげて二十四文とり」(出典:雑俳・川柳評万句合‐安永四(1775)義四)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩槻」の意味・わかりやすい解説

岩槻
いわつき

埼玉県東部にあった旧市名(岩槻市)。現在のさいたま市北東部(岩槻区)にあたる。1954年(昭和29)岩槻町と柏崎(かしわざき)、和土(わど)、慈恩寺(じおんじ)、川通(かわどおり)、河合(かわい)、新和(にいわ)の6村が合併、市制施行。2005年(平成17)さいたま市へ編入され、岩槻区となった。旧市名は中世の岩付(槻)城による。旧市域は大宮台地東縁の岩槻、慈恩寺両台地、および元(もと)荒川、綾瀬(あやせ)川低地に広がる。東武鉄道野田線、国道16号、122号、463号が通り、東北自動車道の岩槻インターチェンジがある。岩槻城は太田道灌(どうかん)の築城になるもので、江戸時代は徳川譜代(ふだい)大名(1756年以降大岡氏)岩槻藩の城下町として、また日光御成(おなり)街道の宿場町や、1と6の日に市(いち)が立つ市場町として栄えた。有名な岩槻人形は、江戸時代からの伝統をもつもので、国の伝統的工芸品に指定されている。関東を中心として全国的販路をもち、一部は海外へも輸出されている。そのほか、キリ材利用のたんす羽子板(はごいた)製造などの伝統工業がある。交通の要地であるため、最近、住宅団地や各種工場の進出が著しい。真福寺貝塚(しんぷくじ)は国史跡に、岩槻公園内にある岩槻城跡や、藩校遷喬館(せんきょうかん)は県史跡に指定され、また時の鐘、古寺竜門(りゅうもん)寺、慈恩寺、弥勒(みろく)寺などもある。

[中山正民]

『島田午蔵著『岩槻誌』(1979・大和学芸図書)』『『岩槻市史』全19冊(1980~1985・岩槻市)』

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百科事典マイペディア 「岩槻」の意味・わかりやすい解説

岩槻[市]【いわつき】

埼玉県東部の旧市。1954年市制。綾瀬川,元荒川が流れる台地と沖積低地を占める。中心市街は太田道灌築城と伝える岩槻城の城下町で,日光御成街道の宿場町,市場町でもあった。東北自動車道,国道16号線と122号線が交わり,東武野田線が通じる。伝統産業に近世以来の名産で,家内工業ながら全国一の生産額を上げるひな人形などの岩槻人形,桐細工(たんす,羽子板)がある。1972年の東北自動車道開通以来,電気機器,金属,一般機器工業が盛んとなった。周辺では米,施設園芸,野菜栽培が行われる。北部の慈恩寺は坂東第12番札所の名寺。真福寺貝塚など縄文(じょうもん)遺跡が多い。2005年4月さいたま市へ編入し,岩槻区となる。49.16km2。11万110人(2003)。
→関連項目加納藩日光御成道

岩槻[区]【いわつき】

埼玉県さいたま市東部の区。2005年4月岩槻市がさいたま市へ編入し,岩槻区を設置。東武野田線,東北自動車道,国道16号線,122号線が通じる。49.17km2。11万1286人(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「岩槻」の意味・わかりやすい解説

岩槻 (いわつき)

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世界大百科事典(旧版)内の岩槻の言及

【ネギ(葱)】より

…葉は濃緑色で太く,葉鞘部は短く太いが,根深ネギとして品質がよい。(3)岩槻(いわつき) 埼玉県の原産で,草丈はやや短く,よく分げつする。葉鞘部は短く,葉身はやや細く濃緑色である。…

※「岩槻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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