備前堀(読み)びぜんぼり

日本歴史地名大系 「備前堀」の解説

備前堀
びぜんぼり

千波せんば湖東方の柳堤りゆうてい橋付近で桜川から分岐し、水戸市下市しもいちの東南部から東茨城郡常澄つねずみ村を東流、同村平戸ひらと付近で涸沼ひぬま川に合流する水路伊奈いな堀ともいう。

慶長一五年(一六一〇)初代藩主徳川頼房のとき城下下町したまちの洪水防止と近郷農村の利水を意図して、伊奈備前守忠次が開削した。当時は柳堤橋近くまで千波湖が広がり、堀も東前とうまえ(現常澄村)までで、のち涸沼川まで延長した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「備前堀」の意味・わかりやすい解説

備前堀
びぜんぼり

埼玉県北部にある用水路。本庄市山王堂より利根川の水を取水,南東流し深谷市小山川流路利用,東流して熊谷市福川に合流。延長約 21km。慶長9 (1604) 年関東郡代伊奈備前守忠次が羽生領,忍領などへの用水路として開削,重要な灌漑用水路となった。

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