黄薇古簡集(読み)きびこかんしゅう

改訂新版 世界大百科事典 「黄薇古簡集」の意味・わかりやすい解説

黄薇古簡集 (きびこかんしゅう)

1793年(寛政5)岡山藩士斎藤一興が編集した同藩域内の古文書集。本書に収録した文書は,藩内の家臣寺社民家の所蔵した平安末から江戸初頭に至る900余点で,これらを城府・諸郡(巻一~十五)と後編(巻十六)に分けて,所蔵者別に配列している。史料的価値は高いが,誤読誤写がかなりあることが惜しまれる。1971年岡山県地方史研究連絡協議会より校訂本《黄薇古簡集》が出版された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本歴史地名大系 「黄薇古簡集」の解説

黄薇古簡集
きびこかんしゆう

一冊 斎藤一興編 藤井駿・水野恭一郎・長光徳和校訂 岡山県地方史研究連絡協議会昭和四六年刊

解説 岡山藩士斎藤一興が寛政五年編纂した古文書集。岡山藩(備中領を含む)内の家臣、寺社・民家が所蔵する平安末―寛永期の古文書を、城府六巻・諸郡九巻・後篇に分けて所蔵先別に配列する。正宗文庫・池田家文庫などに流布本があるが、自筆本はなく、誤写・誤読も多いが、収録文書中には現存しないものが多く、その意味で貴重。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

グレーゾーン解消制度

個々の企業が新事業を始める場合に、なんらかの規制に該当するかどうかを事前に確認できる制度。2014年(平成26)施行の産業競争力強化法に基づき導入された。企業ごとに事業所管省庁へ申請し、関係省庁と調整...

グレーゾーン解消制度の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android