鼻癤(読み)びせつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鼻癤」の意味・わかりやすい解説

鼻癤
びせつ

固有鼻腔(びくう)の前庭部皮膚にある皮脂腺(せん)の急性化膿(かのう)性炎症で、ブドウ球菌感染によっておこる。炎症が皮下組織に及ぶと強烈な痛みがあり、硬い硬結(しこり)が鼻前庭に現れる。一般には、鼻の先端部に多くみられ、腫脹(しゅちょう)はしだいに軟らかく赤くなる。通常5日以内に自潰(じかい)排膿して自然に治癒する。治療としては、局所を清潔にして抗生物質を全身的に投与する。ときに頭蓋(とうがい)内合併症として、海綿静脈洞炎や敗血症をおこすことがある。

[河村正三]

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