キルディア(伯家)(読み)キルディア[はくけ](英語表記)Kildare, Earls of

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キルディア(伯家)」の意味・わかりやすい解説

キルディア(伯家)
キルディア[はくけ]
Kildare, Earls of

アイルランド最大の封建領主家系イングランドウィンザーの領主の一家系フィッツジェラルド家が,12世紀後半マンスター地方に勢力を得て,13世紀に代々アイルランド行政長官職についたが,13世紀末ジョン・フィッツトマスの代にキルディア伯となったのが始り。 15世紀には国王代理職について権勢をふるった。「大ジェラルド」と呼ばれる8代目や,チューダー朝時代に総督となった9代目の「小ジェラルド」が特に著名。やがてイングランド系市民やオーモンド伯の反発を受け,10代目のトマス (キルディア〈伯〉) の代には国王ヘンリー8世に反抗,1537年一族の多くが処刑され,家系は衰微した。しかし復古時代以後は勢力を盛返し,18世紀に 20代のジェームズはアイルランド議会で活躍し,レンスター公に叙せられてから,家系は現在に続いている。

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