ニコポル(英語表記)Nikopol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニコポル」の意味・わかりやすい解説

ニコポル
Nikopol

ブルガリア北部,ドナウ川沿岸のロベチ州の河港都市。プレベン北東約 40km,オサム川の合流点近くに位置する。農業地域を周囲にもち,食品工業と漁業が盛んで,乾電池電気計器などの工場もある。ローマのトラヤヌス帝の築いたニコポリスの町と混同されたのが市名の起源であるが,旧ニコポリスはその南東約 70kmのニキュープ村付近と同定されている。7世紀には都市として成立し,12~14世紀には強大なブルガリアの城塞が築かれたが,1396年オスマン帝国に占領され,以後有力な軍事的拠点となった。 1810年露土戦争の際ロシア軍に徹底的に破壊されるまでは人口4万をこえる大都市であったが,その後衰微した。人口1万 6897 (1988推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android