ヘキサシアノ鉄(II)酸塩(読み)ヘキサシアノてつにさんえん(英語表記)hexacyanoferrate(II)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ヘキサシアノ鉄(II)酸塩
ヘキサシアノてつにさんえん
hexacyanoferrate(II)

[Fe(CN)6]4- イオンを含む塩の総称。最も重要な塩はヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウムフェロシアン化物黄血塩黄血カリとも呼ばれる。バリウム塩を除き,アルカリおよびアルカリ土類金属の塩は水に可溶。フェロシアンイオンは安定で,鉄およびシアンイオンとは反応しない。通常2価の重金属塩と反応し,特有の色,結晶系をもった不溶性の沈殿を生じるので,古くからアルカリ塩は重金属の検出試薬として,また青写真の感光剤として使われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android