塩屋御厨(読み)しおやのみくりや

日本歴史地名大系 「塩屋御厨」の解説

塩屋御厨
しおやのみくりや

塩屋庄とも。京都上賀茂社(賀茂別雷神社)領の庄園。寿永三年(一一八四)四月二四日、上賀茂社領における武士の狼藉停止を命じた源頼朝下文案(賀茂別雷神社文書)に「室・塩屋御厨」とある。元弘三年(一三三三)八月二〇日、実海らによって濫妨された塩屋御厨が上賀茂社禰宜雅久に宛行われている(「後醍醐天皇綸旨」同文書)。観応元年(一三五〇)一二月足利尊氏は塩屋庄を賀茂社領として安堵している(「足利尊氏禁制」同文書)。なお赤松則祐も正平六年(一三五一)八月七日、同様の安堵を行っている(「赤松則祐禁制」御物)。応永元年(一三九四)一一月二四日、足利義満はむろ・塩屋の本家職を上賀茂社に安堵し(「足利義満御判御教書」同文書)、同年一二月二六日には宇野四郎に対し雑掌片岡禰宜男平に沙汰付けるように命じた守護赤松義則施行状(京都国立博物館蔵鳥居大路文書)が出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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