松名瀬村(読み)まつなせむら

日本歴史地名大系 「松名瀬村」の解説

松名瀬村
まつなせむら

[現在地名]松阪市松名瀬町

櫛田くしだ川河口右岸にあり、北は伊勢湾に面する。西は西黒部にしくろべ村、東は東黒部村に接する。延長七年(九二九)七月一四日付伊勢国飯野庄大神宮勘注(古梓堂所蔵文書)に「松无里」とあるのが当地にあたるとされ、同じく「中村里」は櫛田川中洲の中村なかむらにあたると考えられる。沢氏古文書(内閣文庫蔵)の延徳二年(一四九〇)の飯高郡飯野郡条里図に、飯野いいの郡域の北東部に「松元」があり、櫛田川河口部に「中村」がある。いずれも黒部御厨の記載があり、中世後期には同御厨の領域内にあったと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android