日本大百科全書(ニッポニカ) 「松元」の意味・わかりやすい解説
松元
まつもと
鹿児島県日置郡(ひおきぐん)にあった旧町名(松元町(ちょう))。現在は鹿児島市の西部を占める一地区。1960年(昭和35)上伊集院(かみいじゅういん)村が町制を施行、旧役場所在地名から松元町と改称した。2004年(平成16)鹿児島市に編入。旧町域は、薩摩半島(さつまはんとう)中央部のシラス台地とその侵食谷からなり、JR鹿児島本線が通じ、南九州自動車道の松元インターチェンジがある。長く用水に悩み、近世以降、天水利用の畑地開発が進んだ。茶栽培が盛んで畑地の70%余りを茶園が占め、良質の手もみ茶を産することで知られる。鹿児島市の中心市街に近いためベッドタウン化も著しい。
[白石太良]
『『松元町郷土誌』(1986・松元町)』