神宮郷(読み)じんぐうごう

日本歴史地名大系 「神宮郷」の解説

神宮郷
じんぐうごう

西を和歌川、南を和田わだ川で区切られる宮井みやいの水懸りの平野部と、和田川の南の、西は名草なくさ山西麓、南はかめの川下流域から船尾ふのお(現海南市)南麓まで続く地域を含む。

郷名は天文一五年(一五四六)一二月三〇日付国造紀光雄書下写(「続風土記」所収日前宮文書)に「神宮郷吉田郷之内弥勒寺之看坊」とみえる。日前国懸ひのくまくにかかす神宮の神領をさすと考えられる。同宮領は、内原うちはら郷・有家ありえ郷・和太わだ郷・大田おおた郷・吉田よしだ郷・津秦つわだ郷・本有真もとありま郷・新有真しんありま郷・秋月あきづき郷の永仁三年(一二九五)三月の検田取帳・検畠取帳(写)が残り(紀家蔵、国立史料館蔵)、さらに「続風土記」や「日前・国懸神宮本紀大略」によると、小宅おやけ郷・忌部いんべ郷・神前こうざき郷の検田取帳・検畠取帳(写)と、田尻たじり郷検田取帳が存在した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android