聞逃(読み)ききにげ

精選版 日本国語大辞典 「聞逃」の意味・読み・例文・類語

きき‐にげ【聞逃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人の話や物の音などを聞いただけで、おじけづいて逃げること。
    1. [初出の実例]「いくさには見逃げといふ事をだに、心うき事にこそするに、是はききにげし給ひたりと笑ひあへり」(出典:平家物語(13C前)五)
  3. 寄席(よせ)などで、聞くだけ聞いて、料金を払わないで逃げてしまうこと。

きき‐のがし【聞逃】

  1. 〘 名詞 〙 聞いても心にとめないで、そのままに過ごすこと。また、聞きもらすこと。ききずて。ききすごし。
    1. [初出の実例]「少々の事は聞のがしにしやいの」(出典:浄瑠璃・心中宵庚申(1722)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android