2次回収法(読み)にじかいしゅうほう(その他表記)secondary recovery

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「2次回収法」の意味・わかりやすい解説

2次回収法
にじかいしゅうほう
secondary recovery

自然の排油エネルギーで油を採取することを1次回収というのに対して,油層内に人工的エネルギーを加えて油の採収速度を速めたり,回収率を高めたりすること。旧来は1次回収で油が採収不可能となったのちに2次回収法を適用していたが,生産開始当初から,もしくはできるだけ早い時期から2次回収法を適用して,自然の排油エネルギーと人工的排油エネルギーを効果的に組合せる方法がとられるようになった。代表的なものにガス圧入法水攻法がある。2次回収法でも採収されずに油層中に残留する油を採収するために,3次回収法として火攻法ミシブルドライブ法その他が開発されているが,これらをまとめて広い意味で2次回収法ということもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の2次回収法の言及

【採油】より

…さらに本来の排油エネルギーに加えて,人工的に水や天然ガスを圧入することにより,油層内排油エネルギーを増加させて回収率の向上を図る方法がある。これを一般に二次回収法という。最近では排油エネルギー増加の手段として,界面活性剤を加えた特殊流体を圧入したり,油層を加熱するなど種々のさらに手の込んだ方法が応用されている。…

【油田】より

…このような種類の測定が行われるようになったのは第1次大戦の直後であるが,これはごく限られた油田で行われただけで,世界的に広く実施されるようになったのは1920年代後半以降である。
[二次回収法,増進回収法]
 油田の生産挙動(生産推移)は個々の油田において千差万別である。油層流体の流れを解析するためには,大型コンピューターを使って油層シミュレーションを行う。…

※「2次回収法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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