RPA(読み)アールピーエー(その他表記)Robotics Process Automation

デジタル大辞泉 「RPA」の意味・読み・例文・類語

アール‐ピー‐エー【RPA】[robotic process automation]

robotic process automation人工知能を備えたソフトウエアロボット技術により、定型的な事務作業を自動化・効率化すること。特に、ホワイトカラー業務補完・代行する仕組み。ロボティックプロセスオートメーション。→ソフトウエアロボット

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「RPA」の解説

RPA

これまで人間が行ってきた事務作業の一部を、ロボットを使って自動化する取り組み。ロボットといっても、RPAのほとんどは、専用のハードウエアを必要とせず、パソコンなどにソフトウエアとして導入される。人間の代わりに作業を行う技術としては、AI(人工知能)が有名だが、RPAがAIと異なるのは、判断を有する作業を行わない点だ。RPAが適しているとされる業務の具体例には、IDやパスワードなどの自動入力や表計算ソフトへのデータ入力、パソコン画面上の文字・図形・色の判別、インターネットからの情報収集、スケジュール登録や自動実行、蓄積されたデータの整理分析などがあり、いずれも新たな判断を伴わない定型業務やルーチンワークと呼ばれるたぐいの業務である。
判断を伴わない定型業務を人間が行う場合、単純作業や膨大なデータ量が原因で集中力が途切れ、ミスを起こす可能性がある。しかし、RPAは人間のそのような欠点を補い、人間の代わりに、粛々と作業を続けることが可能だ。また、産業用ロボットのようなハードウエアではないため、経年劣化もない。
国内では、電通三菱UFJ銀行がすでにRPAを導入している。電通では、2017年12月末までに約400の業務工程をRPAに置き換え、月に約1万2千時間の時間短縮に成功。三菱UFJ銀行では、RPAを活用し、約20業務で累計2万時間の作業削減に成功している。また、住宅設備業界大手LIXILでは、業務部門の社員からRPA開発者を育成しており、社内開発者が開発したロボットが、見積書作成や明細書送付支援、情報収集用を目的としたウェブサイト巡回などで実稼働している。

(横田一輝 ICTディレクター/2018年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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