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精密鋳造 せいみつちゅうぞう precision casting

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世界大百科事典 第2版の解説

せいみつちゅうぞう【精密鋳造 precision casting】

鋳型に金型を使用せずに,普通の砂型鋳造よりはるかに寸法精度の高い鋳物を作る方法。インベストメント法(インベストメントキャスティング),セラミックモールド法プラスターモールド法などがある。
[インベストメント法investment casting]
 ロストワックス法lost‐wax processともいう。大別すると,ソリッドモールド法と,これを改良したセラミックシェルモールド法がある。それぞれの方法の過程は次のようである(図参照)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

精密鋳造
せいみつちゅうぞう
precision casting

普通の鋳造法に比べて寸法が正確で表面粗さも少なく、切削加工による表面仕上げを必要としない鋳造法。代表的なものとしてインベストメント法investment process、ショープロセスShaw processがある。
 前者はロストワックス法lost wax processともいい、その源流は非常に古く、奈良時代の仏像や美術鋳物に用いられたろう型法にまでさかのぼるが、寸法精度が10ミリメートルにつき0.05~0.2ミリメートル、鋳肌の粗さが5~20マイクロメートルという近代工業の要請に応じられるようになったのは1960年ごろからのことである。まず模型をろうでつくり、その周りに耐火物微粒子と粘結剤とを混ぜたものを塗り、その上に粗粒の耐火物をまぶす。これを乾燥して鋳枠に収め、さらに珪砂(けいさ)などの細かい耐火物粉と粘結剤とを混ぜて泥状にしたものを流し込んでから乾燥する。その後加熱してろうを溶かし出し、残ったろうはさらに加熱し燃焼させて鋳型は高温のまま溶湯を鋳込む。ジェットエンジンのタービンブレードなど硬くて工作がむずかしく複雑な形状のものの製造に適するが、ろう模型であるので製品の大きさには限界がある。
 ショープロセスの作業手順もロストワックス法に似るが、模型としてはろうのかわりに石膏(せっこう)型が多く使われ、金型や木型を使うこともある。模型を収めた鋳枠内にケイ酸エチルを主体とした泥状の鋳型材料を流し込み、数分後これがこんにゃく状にまで固まってきたとき模型を取り除く。このときは抜き勾配(こうばい)がなくても、また少々逆勾配でも模型を抜けるのが特徴である。次に鋳型表面を強いガス炎で急熱すると、鋳型は硬化し、また急熱のために鋳型表面に細かい網目状の亀裂(きれつ)を生ずる。この亀裂は溶湯が浸入するほど大きくはなく、また亀裂形成のため鋳型全体としての寸法変化はきわめて少なく通気性もよくなる。この鋳型は高融点金属の鋳造にもよく耐え、数トンの大きな鋳物の製造も可能なので、鍛造用やプレス用の金型およびガラス、ゴム、プラスチック用の金型の製造に用いられる。[井川克也]

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世界大百科事典内の精密鋳造の言及

【鋳造】より

…金属が酸化されるのを防ぎ,金属中に含まれる気体の放散が促進されるので,良質の製品が得られる。(4)精密鋳造 鋳型に金型以外の材料を用いて,非常に寸法精度の高い鋳物を作る方法。蠟などで製品の原型をつくり,その周囲に微細な砂をつけて鋳型とし,蠟を溶かし出して,その空洞に溶湯を流し込む。…

※「精密鋳造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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