知恵蔵 「EeePC」の解説
Eee PC
2007年10月に台湾で、11月にアメリカで、2008年1月に日本で発売された、500ドル以下のノートパソコンシリーズ「Eee PC 4G-X」がヒットし、同ブランドとNetBookのイメージを決定づけた。特徴は、小型でありながら「低価格」にこだわったこと。搭載するデータ保存デバイスに、一般的なハードディスクではなくフラッシュメモリーを使った「SSD」を採用したのも、容量が少ないものを数十万台規模で大量発注すれば、ハードディスクよりも安くなる、という特徴に目をつけたことによる。OSにも、ライセンス価格の高いWindows Vistaではなく、Windows XPをメインに採用している。このことは、低価格で性能の低いハードウエアでも比較的快適な動作を実現する、という目的にはプラスに働き、人気に拍車をかけた。
現在は、CPU性能や搭載バッテリー容量などを増やしたモデルや、同一のコンセプトで作ったデスクトップPCなどもラインナップされている。また、日本以外では、OSにライセンス価格が不要なUbuntu(ウブントゥ)を採用し、より低価格にしたモデルも存在する。
(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報