GG原油・DD原油(読み)じーじーげんゆでぃーでぃーげんゆ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「GG原油・DD原油」の意味・わかりやすい解説

GG原油・DD原油
じーじーげんゆでぃーでぃーげんゆ

産油国と消費国との直接取引によって売買される原油で、GG原油(government to government crude oil)は政府間の取決めに基づいて取引される原油をいい、DD原油(direct deal crude oil)は消費国の石油会社がメジャー国際石油資本)などの外国石油会社を通さずに産油国から直接買い入れる原油をいう。1972年のリヤド協定によって産油諸国が原油処分権を獲得したことを契機として、この種の原油貿易が行われるようになった。ただし、単なる原油貿易であるDD原油に対して、GG原油は政府間協定による原油販売であるところから、産油国の要求する経済開発のための資材、技術などの供給を伴うことが多い。わが国は、かつては原油のほとんどをメジャーを通して購入していたが、1973年(昭和48)の石油危機の際にメジャーの供給削減によって大きな打撃を受けたため、それ以後供給ルートの多様化を図ることとなり、GG原油およびDD原油の輸入量を徐々に増加させている。

[入江成雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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