LD転炉(読み)エルディーてんろ

百科事典マイペディア 「LD転炉」の意味・わかりやすい解説

LD転炉【エルディーてんろ】

純酸素上吹転炉とも。炉の上部から水冷ランスで,高圧酸素を炉内の溶銑中に吹き込んで製鋼する転炉。1952年オーストリアのリンツLinz,1953年ドナウィッツDonawitzの両工場で工業化されたところからLD転炉の名がある。製錬時間約30分で,低リン,低酸素の良質鋼が得られる。生産性が高く,従来平炉,底吹転炉に代わって製鋼炉主体となった。大型のものでは容量200〜300t。なお,日本が一流の製鉄産業をもつことができたのは,この技術を成長・発展させたため。
→関連項目転炉平炉

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改訂新版 世界大百科事典 「LD転炉」の意味・わかりやすい解説

LD転炉 (エルディーてんろ)

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世界大百科事典(旧版)内のLD転炉の言及

【転炉】より

…1940年以降その生産比率はしだいに減少したが,ヨーロッパでは75年ころまで操業された。日本では,日本鋼管が1938年から58年まで20t炉を稼働し,日本へLD転炉を導入する素地をつくった。
[LD転炉]
 転炉内の溶銑の中央直上に酸素ランスで純酸素ガスを吹きつけて吹錬する炉(図2)。…

※「LD転炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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