(鍵本聡 ライター / 2009年)
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…医療の用に供される薬品を医薬品とよぶ。一般に医薬品とはどのような性格をそなえているかをまず考えてみることにする。
【医薬品とは】
医薬品は,純粋な化合物であれ,あるいは草根木皮のエキス等であれ,まず第1に〈物質〉である。すなわち,物理的,化学的にその性質を規定することができる物質である。たとえば一定の融点あるいは沸点,一定の溶解度,特有の旋光度等々物理化学的恒数をもつ化合物であるか,あるいはこれらの化合物の含有量を定められた混合物である。…
…生体と反応し致死効果を起こすのに要する化学物質の用量。通常,その生体の体重1kgあたりのmg(mg/kg)で表す。各種化学物質の毒性判定にあたっての重要な指標の一つであるため,毒性評価にあたっては,初期に求められることが多い。人体に摂取されたり接触する可能性のある医薬品をはじめ,食品添加物,殺虫剤,家庭用品や農薬などでは,ヒトに対する安全性を推定するために,動物実験(通常,定温動物)を用いて致死量が求められる。…
…狭義にはきわめて少量でも生体に有害な,あるいは生命にかかわる作用をもつ物質をいい,一般に毒物と呼ばれている。ただし日本の法律でいう毒物とは〈毒物及び劇物取締法〉によって厚生大臣に指定された物質をいい,黄リン,四アルキル鉛,無機シアン化合物(青酸カリなど),水銀化合物,ヒ素化合物,クラーレ,ニコチンなどを含有する製剤がこれに該当する。広義には生体に有害な作用をもつ物質全般を指す。多くの化学物質は生体に取り込まれる量によって有害作用をもつので,この意味では医薬品や食塩なども量によって毒となるといえる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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