化学辞典 第2版 「LDL受容体」の解説
LDL受容体
エルディーエルジュヨウタイ
low-density lipoprotein receptor
低密度リポタンパク質(LDL)の受容体で,血中のLDLを捕まえ,それを細胞内に取り込む際の運搬役にもなる.LDLは肝臓で合成されたコレステロールをほかの組織へ届けるための単層リン脂質ミセルで,そのなかに多くのコレステロール分子を含み,表面にはアポタンパク質がついている.LDL受容体はこのアポタンパク質を認識してLDLを捕まえ,細胞内に取り込む.細胞内でLDLを離した後,受容体はふたたび細胞膜表面に戻って次のLDLを捕まえるというように,150回はリサイクルしているといわれている.LDL中にはコレステロールが多いために,名称のとおり,密度が低くなっている(1.006~1.063 g cm-3).血中濃度2~4 g L-1.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報