内科学 第10版 「Leigh脳症」の解説
Leigh脳症(Leigh脳症、Reye症候群)
病因
少なくとも4つの遺伝的原因が知られている.ピルビン酸脱水素酵素複合体欠損,複合体Ⅰ欠損,複合体Ⅳ(COX)欠損および複合体Ⅴ(ATPase)欠損である.原因不明のものもあり,遺伝性あるいは散発性に発生する脳症である.
神経症状
ほとんどの症例は,乳児期から哺乳不良,嚥下困難,嘔吐,体重増加不良があり,精神運動の発達が遅れ,全身の痙攣,能力・筋緊張低下,眼振,振戦,錐体外路症状を示す.ため息やうめき声を伴う呼吸障害があり,脳幹機能障害を示唆する.外眼筋麻痺,眼瞼下垂,視神経萎縮を伴う例もある.[青木継稔]
■文献
Behrman RE, Kliegman RM, et al eds: Nelson Textbook of Pediatrics, 19th ed, WB Saunders, Philadelphia, 2011.Scriver CR, Beaudt AL, et al eds: The Metabolic and Molecular Basis of Inherited Disease, 8th ed, McGraw-Hill, New York, 2001.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報