正準変数(読み)せいじゅんへんすう(英語表記)canonical variable

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「正準変数」の意味・わかりやすい解説

正準変数
せいじゅんへんすう
canonical variable

正準方程式に現れる 2f 個の変数一般座標 qi一般運動量 pi(i=1,2,…,f) をいう。q1p1q2p2 ,… ,qfpfそれぞれ互いに正準共役であるといい,この意味で qi を正準座標,pi正準運動量ということもある。力学系運動は時々刻々の正準変数の間の変換 (正準変換) とみなすことができる。

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世界大百科事典(旧版)内の正準変数の言及

【解析力学】より

…常微分方程式論により高階の微分方程式は変数を増して階数を減らすことができるはずであり,一般化座標q1……qfの力学系に対して次のような運動方程式が設定される。 ここでqiに対しpiをその共役運動量,両者を合わせて正準変数と呼ぶ。このように2f個の1階常微分方程式に従い,しかもこの常微分方程式が単一のスカラー関数H(p1,……,pf,q1,……,qft)(Hハミルトン関数)から導かれている場合が解析力学の対象とする力学系の運動の標準形であって,この方程式は正準運動方程式と呼ばれる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」