ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「正準方程式」の意味・わかりやすい解説
正準方程式
せいじゅんほうていしき
canonical equation
        
              
 ここで qi は一般座標,pi は一般運動量,t は時間,f は自由度である。正準方程式はニュートンの運動方程式,ラグランジュの運動方程式と内容的には同じであるが,qi と pi に関し対称的な形をした一階連立微分方程式であって,力学系を解析的に考察するのに非常に有用である。古典力学から量子力学への移行を正準方程式の対応を通じて理解することができる。量子力学で正準方程式に相当する式はハイゼンベルクの運動方程式である。
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と書き表される(この方程式を正準運動方程式,あるいは単に正準方程式という)。例えば質点mの一方向の運動方程式,
は,ハミルトン関数,
から正準方程式,
によって導かれることを見るのは容易である。…