ウツボグサ(靫草)(読み)ウツボグサ(英語表記)Prunella vulgaris; heal-all

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウツボグサ(靫草)」の意味・わかりやすい解説

ウツボグサ(靫草)
ウツボグサ
Prunella vulgaris; heal-all

シソ科多年草北半球温帯に広く分布し,日当りのよい山野の草地に普通にみられる。群生する茎は高さ 10~30cmで,断面は四角形。1~3cmの葉柄のある長楕円状披針形の葉が対生につく。葉の長さは2~5cmあり,全体に白毛がある。6~8月にかけて,茎頂に長さ3~8cmの花穂をつける。包葉はゆがんだ心臓形でその基部に3個ずつの花がつく。花は紫の唇形花であるが,ときに白色,紅色もある。花冠は長さ 2cm,下唇は3裂する。ウツボグサの名は花穂が弓矢を入れる靫 (うつぼ) に似ているためといわれる。高山性で,花が多少大きいタテヤマウツボグサ P. prunelliformisも同属の植物である。

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