ケンブリッジ(イギリス)(読み)けんぶりっじ(英語表記)Cambridge

翻訳|Cambridge

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケンブリッジ(イギリス)
けんぶりっじ
Cambridge

イギリス、イングランド中東部、ケンブリッジシャー県にある学術都市で、同県の県都。ロンドンの北約80キロメートルにある。人口10万8879(2001)。グレート・ウーズ川支流カム川渡河点のローマ城塞(じょうさい)から発展した古い市場町で、中世にはイングランド東部でもっとも重要な定期市とされるスターブリッジ市場の開催地として知られた商業中心地であった。現在はケンブリッジ大学所在地として、オックスフォードと並ぶイギリスの代表的な大学都市である。町の中央を流れるカム川両岸には、1284年創設のピーターハウスをはじめ、トリニティ、キングズ、クイーンズなど27のカレッジが集まる。市内には大学も含め、10世紀のベネディクト教会、中世の建築様式を代表するキングズ・カレッジ礼拝堂など多くの中世の建物が残存し、フィッツウィリアム博物館をはじめ文化施設も多く、近年は観光地化している。学術関係の出版・印刷業のほか、電気製品、製粉などの軽工業や自動車工業もある。

井内 昇]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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