ケンブリッジ大学(読み)ケンブリッジだいがく(英語表記)University of Cambridge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケンブリッジ大学
ケンブリッジだいがく
University of Cambridge

オックスフォード大学と並び,イギリス最古の指導的地位にある大学。私立,共学制。 1209年,当時混乱状態のオックスフォードから多数の学生が移住してきたことにより,学問の中心として急速に発達。 26年教皇と国王から総長が承認され,パリ,オックスフォード両大学にならって機構が整備された。 1502年最初の教授職として神学教授のポストが設けられ,以後大学の影響力が次第に強まっていった。 11年にはエラスムスが着任してルネサンス研究の基礎をつくり,46年にはヘンリー8世がケンブリッジ最大のカレッジであるトリニティ・カレッジを設立した。 1669年には I.ニュートンが数学教授に就任,以後 30年間は大学内で数学が最高の地位を保った。 19世紀にいたって,学生数は急速に増加し,1873年には最初の女子カレッジであるガートン・カレッジが設立された。第1次世界大戦後は卓越した教授陣を誇り,数学,物理学,経済学その他の各分野で高い学問水準を保ってきた。オックスフォードと同様師弟が居住をともにして学ぶ学寮 (カレッジ) 制をとり,チュートリアルシステム (→チューター ) による個別指導を特色とする。教員数約 1500名,学生数約1万 4500名 (1997) 。

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デジタル大辞泉の解説

ケンブリッジ‐だいがく【ケンブリッジ大学】

Cambridge University》英国のケンブリッジ市にある私立大学。起源は12~13世紀ごろとされる。宗教改革運動の拠点となり、18世紀からは数学・自然科学の研究の中心となった。多くの学寮(カレッジ)からなり、オックスフォード大学と並び称される。

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百科事典マイペディアの解説

ケンブリッジ大学【ケンブリッジだいがく】

オックスフォード大学と並ぶ英国最古の大学。私立。ケンブリッジにある。13世紀初めに創立,卒業生の多くは聖職者となっていたが,イタリア人文主義の影響のもと,次第に古典語教育が主流となり,16世紀には一時期,エラスムスが教鞭をとった。19世紀以降は数学・自然科学に顕著な成果を上げてきた。人格形成の機能を果たすカレッジ(学寮)制が特徴。古典,神,英語,建築・美術史,近代・中世語,音楽,東洋,政経,歴史,法,哲学,工,地理・地学,数,物理・化学,生物(A,B),医,教育,社会・政治,考古・人類の各学部。
→関連項目イートン校学閥カレッジケンブリッジパブリック・スクールロンドン大学

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世界大百科事典 第2版の解説

ケンブリッジだいがく【ケンブリッジ大学 University of Cambridge】

イギリスのケンブリッジにある大学。オックスフォード大学とともに〈オックスブリッジ〉または〈キャムフォードCamford〉と呼ばれ,古い歴史と伝統を誇る。校色は,オックスフォード大学の暗青色Oxford blueに対して,淡青色Cambridge blue。1829年以来,両大学対抗ボート・レースが毎春,テムズ川で催される。 ケンブリッジ大学の歴史は,1209年のオックスフォード大学の学生処刑事件を契機とする学生の大量移住に始まるといわれる。

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大辞林 第三版の解説

ケンブリッジだいがく【ケンブリッジ大学】

イギリスのケンブリッジ市にある私立大学。多くのカレッジからなる連合組織をとる。一三世紀初めに設立され、オックスフォード大学と並んでイギリスの指導者層養成機関の役割を果たしてきた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケンブリッジ大学
けんぶりっじだいがく
Cambridge University

イギリスの、伝統と由緒ある大学。起源は12世紀にさかのぼることができるといわれるが、一般には1209年オックスフォード大学から、多数の学徒が市民との騒擾(そうじょう)を避けて移動したことに求められる。1226年総長が任命され、ついでヘンリー3世は市長に通告を出し、国に名誉と利益をもたらす学生を歓迎するように命じた。最初の学寮(カレッジcollege)は1284年に設立された。1318年教皇ヨハネス22世が、全キリスト教国に通用する学位の認定をこの大学に承認したことにより、名実ともに一流の大学に発展した。ルネサンス期には新学問の一中心として栄えたが、これは人文主義者エラスムスの来講に負うところが大きい。ここはまた宗教改革運動の拠点でもあった。17世紀後半にはニュートンの指導のもとでとくに数学の研究が進み、大学の名声はひときわ高まった。制度改革は19世紀なかば以降着々と進み、非国教徒への開放、自然科学部門の拡充、講座増設、施設の拡張・整備などが行われた。[松垣 裕]

現状

オックスフォード大学とともに「オックスブリッジOxbridge」と称されるように、組織や慣行において両校ともよく似通っている。カレッジの規模はケンブリッジのほうが少し大きい。2000年現在、トリニティ・カレッジやキングズ・カレッジなど31のカレッジがある(うち三つが女子カレッジであとはすべて男女共学)。カレッジ制度とチュートリアル・システムtutorial systemを基盤とした少人数手作り方式の大学教育を標榜(ひょうぼう)している。カレッジのフェローfellowとよばれる教師の大半がユニバーシティ(全学)の教師職を兼任し、ユニバーシティの教職員のほとんどがカレッジのフェローないしそのメンバーでもある。全学の教育・研究組織である学部facultyは21を数える。有名なキャベンディッシュ研究所も全学の施設である。ニュートン以来の伝統から科学研究に特色があるといわれ、過去に60人以上のノーベル賞受賞者を出しているが、専攻分野ごとの学生数は人文学と科学それぞれほぼ均衡している。
 1997年現在、フルタイムの学生数1万5500人強。そのうち約4500人は大学院レベルの学生である。学生の約15%は130を超す国々からの留学生が占める。教職員数約7000人。[安原義仁]

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世界大百科事典内のケンブリッジ大学の言及

【オックスフォード大学】より

…イギリスのオックスフォードにある大学。中世以来ケンブリッジ大学とともに高等教育を独占した。19~20世紀にはロンドン大学等が新設されたが,これらは〈赤煉瓦大学redbrick university〉〈新大学〉と蔑称され,オックスブリッジOxbridgeと略称された両大学から社会的に区別された。…

【カレッジ】より

…しかし,この種のコレージュはフランスにおいてではなく,カレッジとしてイギリスで独特の発達をとげた。パリ大学から分離したオックスフォード大学,そこからさらに分離したケンブリッジ大学は現在でも独立した名称と自治権をもつカレッジの集合体である。ただし,かつてはイートン・カレッジEton Collegeのような中等段階の学校をさす場合もあり,これはフランスのコレージュが16世紀以来中等学校の一種であることに対応する呼名である。…

※「ケンブリッジ大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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