タジキスタン共産党(読み)タジキスタンきょうさんとう(英語表記)Communist Party of Tajikistan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タジキスタン共産党」の意味・わかりやすい解説

タジキスタン共産党
タジキスタンきょうさんとう
Communist Party of Tajikistan

タジキスタン政党。旧タジク共産党の流れをくむ政党で,独立後も権威主義的な支配体制を保っている。 1991年9月の独立宣言後,党活動を禁止する措置がとられたが,翌日最高会議がこの禁止令を廃止。同年 11月の大統領直接選挙ではナビーエフ元タジク共産党第一書記が大統領に当選。しかし,92年にイスラム系野党の反対をうけてナビーエフは辞任。その後共産党勢力は軍事力で首都を制圧して最高会議を支配下におき,内戦状態となった同年 11月にはラフモノフ・クリャブ州知事 (共産党系) を議長に選出した。 93年6月最高裁判所は,反政府活動を展開している民主党,イスラム再生党など4野党を非合法化。ロシアなど独立国家共同体 (CIS) 諸国の介入後に実施された 94年 11月の大統領選挙では,対イスラム穏健派のアブドラジャノフ前首相を破ってラフモノフが大統領に就任。 95年2月の最高会議選挙では,3分の1の議席数を占めた。その後も反政府イスラム勢力との内戦が続き,97年6月にはロシアの仲介によりラフモノフ大統領と反政府勢力側との間に和平合意の成立をみたが,その後も反乱は続いている。

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