議長(読み)ぎちょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

議長
ぎちょう

一般に会議における議事主宰者をさす。日本の国会の両議院および地方議会ではおのおの議長をおき,いずれも議員の互選によって選ばれる。議長は各議院を代表し,本会議での採決の結果が可否同数の場合は,議長がこれを決する。本会議では議長が議場に入らないかぎり,会議を始めることができないのが一般的である。そのほか,議院ないし議場の秩序保持,議事の整理,議院,議会の事務監督にあたる。職務の遂行にあたっては,不偏不党の立場を保つことが要請される。

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知恵蔵の解説

議長

議長、副議長は選挙で選出され、任期はそれぞれの議員任期。参院の場合は、3年ごとの通常選挙のあと開かれた国会で辞任するのが通例。再任は妨げられない。議長の職務は、議院の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、議院を代表する。与野党の対決で国会が混乱状態になったり審議が空転したりした場合、議長が仲裁、あっせんに入る例も多い。中立性維持のため、参院では1971年から、衆院でも77年から、議長、副議長の党籍離脱が慣例化している。76年のロッキード事件審議では前尾繁三郎・衆院、河野謙三・参院両議長が裁定して事態を収拾した。国権の最高機関の長といっても、自民党の都合でやめさせられたり、あっせんも無視されたり、権威が傷つけられることがよくある。第150臨時国会で2000年10月に、参院選挙の比例代表制を拘束名簿式から非拘束名簿式にする法案を巡る与野党対決で、斎藤十朗参院議長があっせんに失敗して辞任したのもその一例。

(星浩 朝日新聞記者 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

議長

地方自治法では、議長は「議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する」と規定されている。任期は「議員の任期(4年)による」と定められているが、途中でも辞任できる。議長選挙は本会議でいきなり投票し、立候補表明などは行わないのが通例だ。そのやり方では選出過程が見えにくいという批判があり、事前に所信表明を行う「立候補制」を採用する議会も増えている。

(2019-05-15 朝日新聞 朝刊 山梨全県・1地方)

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デジタル大辞泉の解説

ぎ‐ちょう〔‐チヤウ〕【議長】

会議の席で、議事を進行させ採決を行う人。また、機関としての会議を代表し、その活動の中心となる人。「議長をつとめる」「共闘会議議長
国会両議院や地方公共団体の議会で、議員中から選挙され、議事整理、議場の秩序維持、事務監督に当たり、議会を代表する人。

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大辞林 第三版の解説

ぎちょう【議長】

会議の際、議事を進行し、まとめる役の人。
衆議院・参議院・地方公共団体の議会で、議員の中から選ばれ、議会を代表する人。議会の秩序を維持し、議事を整理し、議院・議会内の事務を監督する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

議長
ぎちょう

一般には合議体における会議において、議案の整理、議事の進行など会議を主宰する者をいう。国会における両院の各議長は、その議院の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、議院を代表するほか、委員会に出席し発言することができる(国会法19条・20条)。地方公共団体の議会の議長の職権も同様である(地方自治法104条・105条)。国会法により両院議長が議院秩序の保持のために行う職権は、会期中における内部警察権の行使(同法114条)、警察官の派出要求とその指揮(同法115条)、秩序を乱した議員の行動の制止、発言の禁止、議場外への退去、議場混乱時の休憩・散会の宣告(同法117条)、議場を妨害する傍聴人の退場、警察官への引渡し(同法118条)などがある。議事の整理とは、議案の受理、各議員への配付、開議の宣告、議事日程の決定と議員への報告、議事の順序につき議院運営委員長などとの協議・裁定、議員の質問の承認などである。議院事務の監督については、議院の事務の統理に関して事務総長を監督し、参事その他の職員の任免の同意を行う。また、議院を代表する職務は、議決の奏上、送付、両院協議会における意見陳述などである。なお議長は、表決において可否同数の場合にこれを決することができる(憲法56条)。[山野一美]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぎ‐ちょう ‥チャウ【議長】

〘名〙
① 会議で、議事を進行させ、衆議を採決する人。〔布令字弁(1868‐72)〕
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「駒井先生が議長となって、擬国会を催した時」
② 国会の両議院、および地方公共団体の議会で、議員のうちから選挙せられ、議場の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、外に対してその議会を代表する人。
※開化問答(1874‐75)〈小川為治〉二「左院は正院の相談方にて重役を議長(ギチャウ)といひ」

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