ナンダデビ(英語表記)Nanda Devi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンダデビ」の意味・わかりやすい解説

ナンダデビ
Nanda Devi

ヒマラヤ山脈西部,インド領のガルワールヒマラヤの最高峰。西峰 (7816m) と東峰 (7434m) から成り,約 3kmに及ぶ吊尾根になっている。山名サンスクリット語で「祝福された女神」の意。西峰は 1936年イギリス=アメリカ合同隊によって,東峰は 39年ポーランド隊によって初登頂された。 51年東峰と西峰の縦走がフランス隊によって初めて試みられたが,隊長の R.デュプラと隊員1名が東峰頂上に向ったまま消息を絶った。このときデュプラが手帳に書き残した詩「もしかある日,おれが山で死んだら…」は,みずからの運命を予知したもので,今日でも多くの岳人の間で愛誦されている。 76年日本=インド合同隊 (隊長鹿野勝彦) が初の縦走に成功した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android