マクドネル・ダグラスF-4ファントム(読み)マクドネル・ダグラスエフよんファントム(英語表記)McDonnell Douglas F-4 Phantom

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マクドネル・ダグラスF-4ファントム
マクドネル・ダグラスエフよんファントム
McDonnell Douglas F-4 Phantom

アメリカ海軍の艦上ジェット戦闘機。マクドネル・ダグラスの開発。原型F-4Aは 1958年5月初飛行した。アメリカ海軍ばかりでなく,アメリカ空軍,イギリス海・空軍,北大西洋条約機構 NATO諸国,日本,イスラエル大韓民国など多くの国で採用された。総生産数は 5177機。ベトナム戦争および第4次中東戦争 (十月戦争) でソビエト連邦のミグ MiG-21戦闘機を相手に優秀な性能を示し,戦闘爆撃機として特に有効に使用された。また偵察用の RF-4も開発された。日本の航空自衛隊はF-4EJを 1970年代末から 1980年代初期にかけて第一線機として使用,F-4EJおよび電子機器を近代化したF-4EJ改を合わせて 129機保有した。 EJは全天候戦闘機で,エンジンは GE J79-GE-17(J79-GE/IHI-17)ターボジェット2 (合計推力 16.24t) ,乗員2,全長 19.2m,全幅 11.7m,総重量 26.8t,最高速度マッハ2以上,航続距離約 3000km。武装はM-61A1 (20mmバルカン砲) 1,スパロー・ミサイル4,サイドワインダー・ミサイル4など。

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