日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マンスフィールド(Peter Mansfield)
まんすふぃーるど
Peter Mansfield
(1933―2017)
イギリスの物理学者。ロンドンに生まれる。ロンドン大学を1959年に卒業、1962年同大学で博士号を取得した。イリノイ大学で研究助手として過ごしたのち、1964年ノッティンガム大学物理学講師となり、1979年教授に昇格した。その間、1972年にドイツのマックス・プランク研究所の客員研究員となっている。1993年ナイトの爵位を授与された。
1970年に入ってから核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance:NMR)を人体の検査に使う研究を開始した。NMRの原理は1946年に発見されたが、この現象を用いて人体の内部を調べる方法が磁気共鳴映像法(magnetic resonance imaging:MRI)である。強い磁気を与えて得られた人体内部からのデータを数学的手法で解析することにより、すばやく、正確にMRI映像を得る方法を開発した。この業績により、2003年のノーベル医学生理学賞を受賞、MRIの基本原理を発見したラウターバーとの共同受賞であった。
[編集部]
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