ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)(読み)ミヤマエンレイソウ(英語表記)Trillium tschonoskii; wake-robin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
ミヤマエンレイソウ
Trillium tschonoskii; wake-robin

シュロソウ科の多年草。シロバナエンレイソウともいう。日本,朝鮮半島およびサハリンに分布し,温帯山地の樹陰に生える。地下茎は太く横にはい,じょうぶな根を出す。茎は直立し無毛で,頂部に広卵状菱形の葉を3枚輪生し,基部は鱗片葉でおおわれる。葉の先端はとがり,両面とも無毛で3~5本の主脈とそれを結ぶ網状脈がある。春に,茎頂から1本の花茎を出し,先端に白色花を単生する。内外の花被片は各3枚,おしべは6本で葯 (やく) と花糸の長さがほぼ同長。近縁種のオオバナノエンレイソウ T. kamtschaticumは花がより大きく,葯のほうが花糸より長い。

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