勅旨牧(読み)チョクシマキ

デジタル大辞泉 「勅旨牧」の意味・読み・例文・類語

ちょくし‐まき【勅旨牧】

平安時代皇室料馬を飼育した牧場。ちょくしぼく。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「勅旨牧」の意味・読み・例文・類語

ちょくし‐まき【勅旨牧】

〘名〙 (「ちょくしぼく」とも) 勅旨によって設定された牧場。官牧とともに料馬を飼養し、毎年一定の数を左右馬寮に納め、また臨時の用に供し、また駅馬などに充当した。平安中期までに甲斐武蔵信濃上野の四か国に置かれたが、鎌倉時代には信濃国望月牧を除いてその機能を失った。御牧(みまき)。勅旨の牧。〔三代実録‐貞観七年(865)一二月一九日〕

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世界大百科事典(旧版)内の勅旨牧の言及

【牧】より

…《延喜式》にみられる公牧はこうした状況に対応して編成替えされたもので,表のように未墾地の多い辺境地方に集中している。《延喜式》には(1)兵部省管下の〈官牧〉39牧(馬27,牛15),(2)左右馬寮管下の〈勅旨牧〉32牧,(3)同じく〈近都牧〉,家嶋とも7牧,(4)薬園の耕作と牛乳の採取を目的とした典薬寮の味原牧,の4種がみられる。このうち官牧は令の牧制を継承したものとみられるが,ここでは勅旨牧とともに生産した馬牛を中央に貢上するように変わっており,また近都牧は貢上された馬牛を飼養するところに特色がある。…

※「勅旨牧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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