十津川宝蔵(読み)とつかわほうぞう

日本歴史地名大系 「十津川宝蔵」の解説

十津川宝蔵
とつかわほうぞう

[現在地名]十津川村大字小原

小原おはら集落東側にある。十津川郷下組の文書収納庫。上組の宝蔵も大字上野地うえのじにあったといい、明治二二年(一八八九)の大水害で流失したともいう。宝蔵の成立は正徳期(一七一一―一六)と思われる。小原村十津川郷宝蔵取立請書(十津川宝蔵文書)に次のようにある。

<資料は省略されています>

十津川郷年貢赦免状ほか永年保存文書を格納する倉庫として宝蔵の建設を議し、場所は小原村を選んだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の十津川宝蔵の言及

【十津川[村]】より

…林業を主産業とするが,観光資源にもめぐまれ,村内には南朝ゆかりの遺跡が伝えられる。小原にある十津川宝蔵(ほうぞう)には後村上天皇綸旨(りんじ)をはじめ年貢赦免状や天誅組関係文書など多くの記録や文書が収蔵されている。十津川に臨む武蔵(むさし)に湯泉地(とうせんじ)温泉,平谷には二津野ダムによってできた湖のほとりに十津川温泉がある。…

※「十津川宝蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」