塩化ヒドラジニウム(読み)エンカヒドラジニウム

化学辞典 第2版 「塩化ヒドラジニウム」の解説

塩化ヒドラジニウム
エンカヒドラジニウム
hydrazinium chloride

塩酸ヒドラジンともいう.【】塩化ヒドラジニウム(1+):N2H5Cl(68.51).N2H6Cl2分解またはアンモニアとクロロアミンNH2Clとの反応によりつくられる.無色の立方晶系結晶.融点92.6 ℃.水,液体アンモニアに可溶.結晶は240 ℃ で分解する.[CAS 2644-70-4:N2H4・HCl]【】塩化ヒドラジニウム(2+):N2H6Cl2(104.97).ヒドラジン水和物と塩化水素の反応によって得られる.融点198 ℃.密度1.42 g cm-3.潮解しやすい結晶.水に易溶,エタノールに可溶.塩化水素ガス中に含まれる塩素捕そく剤還元剤,有機ヒドラジン誘導体の合成などに用いられる.[CAS 5341-61-7:N2H4・2HCl]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android