大宜味(読み)おおぎみ

改訂新版 世界大百科事典 「大宜味」の意味・わかりやすい解説

大宜味[村] (おおぎみ)

沖縄県,沖縄島(本島)北部の西海岸にある国頭(くにがみ)郡の村。人口3221(2010)。北部の脊梁山地から,開析された隆起海食台が海に迫り,海岸と塩屋湾岸に沿って沖積低地がある。台地面は山林で,村域の70%を占めているが,近年台地上の開発が促進され耕地が拡大し,シイクワシャー,ミカンなどの果樹,花卉,サトウキビを栽培している。また養豚も盛んである。第2次世界大戦前から出稼ぎが多く,大宜味大工の名で知られる。喜如嘉(きじよか)村落では,かつての水田に代わってイグサを栽培しており,また,沖縄を代表する織物芭蕉布を生産していることでも有名。旧暦7月に海神祭(ウンジャミ)が行われ,海岸一帯は沖縄海岸国定公園に指定されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報