出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
香川県西部、備讃(びさん)瀬戸に浮かぶ塩飽(しわく)諸島の中心をなす島。丸亀(まるがめ)市に属す。面積6.77平方キロメートル。南岸の泊(とまり)港へ丸亀、児島(岡山県)両港からの定期船便がある。歴史上重要な塩飽七島の一つで、中世には塩飽水軍が活躍し、その功績によって豊臣(とよとみ)秀吉や徳川家康は、人名(にんみょう)とよばれる自治制度を認める朱印状を650人の船方に与えた。人名から選ばれた年寄4人が本島の勤番所で政務をとった。勤番所跡は修復され、国の史跡に指定されている。また朱印状も保存されている。北東部にある笠島の集落は瀬戸内の港町の様子を伝え、国の伝統的建造物群保存地区に選定されている。このほか、島内には史跡や文化財が多い。正覚院(しょうかくいん)は天平(てんぴょう)年間(729~749)に創建された古刹(こさつ)で、聖観音(しょうかんのん)像、不動明王像など国指定重要文化財も多い。自給的農業のほか、クルマエビの養殖も行われる。瀬戸大橋開通に伴う観光開発も進んでいる。過疎化が著しく、空き家が目だつ集落も多い。人口607(2009)。
香川県北西部,瀬戸内海の塩飽(しわく)諸島の中心の島。丸亀市に属する。面積6.74km2,人口870(1995)。南西部に最高点(204m)がある。塩飽人名(にんみよう)制の役所である勤番所(史)が現存し,織田信長,豊臣秀吉,徳川家康の朱印状が保存されている。650人の人名の自治制は実際は宮本家など一部の年寄の合議で行われた。島内には人名にかかわる遺跡が多い。丸亀~下津井間のフェリーの寄航地で(2008年現在,丸亀との往復航路),海水浴場としてもにぎわう。クルマエビの養殖が盛ん。
執筆者:坂口 良昭
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…〈しあくしょとう〉とも呼ぶ。おもな島は塩飽七島と呼ばれる本島(ほんじま),広島,牛島,手島(以上丸亀市),櫃石(ひついし)島,与島(坂出市),高見島(多度津町)である。古来,内海の水運の拠点であった。…
※「本島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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