市河見西の妻(読み)いちかわ・げんさいのつま

朝日日本歴史人物事典 「市河見西の妻」の解説

市河見西の妻

生年生没年不詳
鎌倉中期の武家の女性,信濃(長野県)の市河高光(見西)の妻。藤原氏出身。結婚に際し,自分に咎なく離縁された場合,信濃,伊勢,甲斐の所領をもらい受ける旨の契約を交わす。寛元年間(1243~47)に夫高光が,彼女に密通濡れ衣を着せて約束反故にしようとしたので,荏柄社に起請文を捧げ神判を問い,見事に勝訴した。

(鈴木国弘)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報