デジタル大辞泉
「密通」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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みっ‐つう【密通】
- 〘 名詞 〙
- ① ひそかに通じあうこと。また、ひそかに通知すること。また、その通知など。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「毛利家よりの密通だも思ひたえたり」(出典:太閤記(1625)三)
- ② 道義に反して、男女がひそかに肉体関係を持つこと。私通。みそかごと。
- [初出の実例]「此女、日来古郡左衛門尉保忠密通、成二比翼連理契一之処」(出典:吾妻鏡‐建仁二年(1202)八月一五日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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密通
みっつう
江戸時代の姦通(かんつう)をさす語。もっとも当時は無夫姦をも密通とよび、無夫姦の場合、女は処罰されず、男だけが手鎖(てじょう)を科せられ、有夫姦の場合には、男女とも死罪となった。また、夫は姦通の現行犯の男女を殺害する権利を有し、公事方御定書(くじかたおさだめがき)によると、この規定は1743年(寛保3)に設けられたことになっているが、戦国時代の分国法にも同様の規定がみられる。1870年(明治3)制定の新律綱領、82年施行の旧刑法にも同様の規定はあった。
[石井良助]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の密通の言及
【妻敵討】より
…この法理は,本夫が姦夫を殺したことに対する復讐を姦夫に代わって本夫が,本夫の身代りである共犯の姦婦を殺害することによって相殺する,という相殺主義に基づいており,当時の人々に支持され,しだいに戦国家法,江戸幕府法に継承されていった。【勝俣 鎮夫】 江戸時代においては,妻敵討の語は,通常,密通して逃亡した姦夫,もしくは姦夫姦婦を夫が捜し出して斬り殺すことを意味した。幕府は密通した妻とその相手に対する殺害権を,一種の私的刑罰権として夫に認めていた。…
※「密通」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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