建値制(読み)たてねせい

ASCII.jpデジタル用語辞典 「建値制」の解説

建値制

製造元であるメーカーが、問屋小売店など流通段階でのマージンなどを見込んだ上で最終小売価格を決める制度。実際にはメーカー希望小売価格と言われるもの。従来の日本の商習慣では一般的な手法だったが、流通市場の競争激化に伴う値引き合戦などにより、メーカー希望小売価格が有名無実なものとなってきた。希望価格と実売価格のかい離による消費者の価格不信感、商品ブランドの低下などを避けるため、最近では最終小売価格を明示しない「オープン価格」を導入するケースが増えている。

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世界大百科事典(旧版)内の建値制の言及

【コール市場】より

…コール資金の取引に適用される金利をコール・レートといい,短期金融情勢を判断するうえでの重要な指標となっている。コール・レートは,もともと弾力的に動いてきたが,1979年4月出手,取手双方の合意にもとづく建値制(市場参加者にとって均一なレートが前日に明らかにされている制度)が廃止され,金利が完全に自由化されて以降,公定歩合に規定されつつも,その時々の短期金融市場における資金の需給関係をきわめて敏感に反映して動くようになっている。また日本銀行は,日々の金融調節において,日本銀行信用(貸出し,オペ(オペレーション)など)の増減を通じて金融機関の支払準備に働きかけ,コール市場におけるコール資金需要,供給の地合いを形成し,コール・レートに影響を与えている。…

※「建値制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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