明治23年恐慌(読み)めいじにじゅうさんねんきょうこう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「明治23年恐慌」の解説

明治23年恐慌
めいじにじゅうさんねんきょうこう

日本最初の資本主義的な恐慌。第1次企業勃興により鉄道紡績などで多く会社が誕生したが,1889年(明治22)夏以降,それらの会社の資本金払込の集中に加えて,米凶作にともなう米取引繁忙により資金需要が急増したことから,金融逼迫(ひっぱく)した。91年初めまで逼迫は続き,この間多くの新設会社が破綻した。

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改訂新版 世界大百科事典 「明治23年恐慌」の意味・わかりやすい解説

明治23年恐慌 (めいじにじゅうさんねんきょうこう)

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世界大百科事典(旧版)内の明治23年恐慌の言及

【恐慌】より

…技術革新の大きな波動や政治過程の影響が具体的に考慮されなければならないところであるが,ことに長期波動の下降局面にあたる過程からの転換が,軍国主義と大戦争への歴史の推移変転を伴って実現された過去の事例は,くり返されてはならない教訓である。景気循環【伊藤 誠】
【日本の恐慌史】

[明治23年恐慌]
 日本における恐慌の歴史は資本主義の確立とともに始まる。1881年以降の大蔵卿松方正義の財政政策(松方財政)による経済不況はもちろん,86年以降の資本家的企業の勃興の反動として生じた90年の恐慌(明治23年恐慌)もまだ言葉の本来の意味での恐慌(資本主義的恐慌)ではなかった。…

※「明治23年恐慌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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