梅の下風(読み)うめのしたかぜ

改訂新版 世界大百科事典 「梅の下風」の意味・わかりやすい解説

梅の下風 (うめのしたかぜ)

歌舞伎俳優の芸談集。6世尾上梅幸著。1930年刊。《演芸画報》に1927年から29年まで連載された芸談を集める。歌舞伎の口伝多年にわたる見聞から研究した役柄の心得,衣装・鬘・小道具にいたる詳細を,井口政治が記述。音羽屋代々の〈家の芸〉についての芸談はとりわけすぐれ,歌舞伎俳優の必読書であり,研究者にとっても貴重な文献となっている。初版本が非売品であったため,34年再版を刊行。その際,松田青風の《鬘の研究》および諸家26名の追憶談も加えたが,53年にはそれらを削除して復刊されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android