燻べる(読み)フスベル

デジタル大辞泉 「燻べる」の意味・読み・例文・類語

ふす・べる【×燻べる】

[動バ下一][文]ふす・ぶ[バ下二]
煙がたくさん出るように燃やす。いぶす。くすべる。「杉の枯れ葉を―・べる」
煙にあててすすで黒くする。いぶしをかける。いぶす。「銀を―・べる」
嫉妬しっとする。やきもちをやく。
「本の内侍の―・べ侍りければ」〈後撰・恋五・詞書
煙にあてて苦しめる。また、責める。
「面にくや、帰りなば―・べてやろか」〈浄・信濃源氏

くす・べる【×燻べる】

[動バ下一][文]くす・ぶ[バ下二]
くすぶらせる。いぶす。「蚊いぶしを―・べる」
相手に煙たい思いをさせる意から》責めたてる。また、嫉妬しっとする。
世間の人がそしらうが、母ぢゃ人が―・べうが」〈浄・二つ腹帯

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android