瓢塚(読み)ひさごづか

日本歴史地名大系 「瓢塚」の解説

瓢塚
ひさごづか

[現在地名]呼子町大字加部島字鉢の底

加部かべ島の汀線から約五〇メートル、標高三三メートルの緩斜面に位置する前方後円墳である。大正一四年(一九二五)の「佐賀県史蹟名勝天然紀念物報告梗概」に「瓢塚」と紹介されており、それ以前からその名を称していたようである。その構造や出土物から、古墳後期のものといえる。

発見の時期は定かではなく、伝承として仲哀天皇の弟稚武王命の墓であるといわれてきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の瓢塚の言及

【瓢形墳】より

…(2)前方後円墳の旧称。瓢簞を半ば土に埋めたように,まるい高まりを二つもつ墳形が一般的であると想像して,これを瓢塚(ひさごづか)あるいは瓢形墳と呼び,その形が整って,一方が角ばったものが前方後円墳であると考えるのが,明治期の認識であった。しかし日本にも,大阪府南河内郡河南町金山(かなやま)古墳のように,実際に円墳を二つあわせた平面形をもち,周濠の外郭も瓢形につくっていて,前方後円墳とはいえない瓢形墳もある。…

※「瓢塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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